こんにちは、育伸開発です。
過去記事の「動名詞の授業」と「不定詞の名詞的用法の授業」でそれぞれの内容を学習しました。今回は、動名詞と不定詞の名詞的用法の書き換えについて扱います。
2つの単元を学習済みの方はこの記事で勉強を進めることで更に力が付いていきます。まだ学習済みで無い方はそれぞれの内容に戻って学習するようにしてください。
書き換えをするにあたって押さえたい学習ポイント
- 基本として、動名詞と不定詞の名詞的用法は書き換えが可能
- ただし例外として finish, enjoy の後に来られるのは動名詞のみ
- 他の例外として want, need, hope の後に来られるのは不定詞のみ
- stop についてはどちらが来るかで意味が変わってくる。
ではいつものように模擬授業を進めてまいります。
基本は書き換えが可
先生:気を付け、礼!お願いします。今日は動名詞と不定詞の名詞的用法の書き換えについて勉強していくよ。基本として、この2つはどちらを使ってもいいんだけど、例外もある。だからどういう時に書き換えが出来て、どういう時がダメなのか把握して問題に対応できるようにしていこう。
先生:ではまず軽く復習するよ。run を動名詞にして訳して。
生徒:running 走ること
先生:いいね、正解だ。では run を不定詞にして訳して。名詞的用法だとするよ。
生徒:to run 走ること
先生:その通り。みんなこの部分はもう間違えないね。そうしたら次に間違えている英文を書くよ。
先生:こう書いたんだけど、1か所間違えているね。どれを何に直す?正解は2つあるけど好きな方言ってみて。
生徒:run を running に直す
先生:正解だ。一般動詞の後の目的語の位置には、今言ってくれたように動詞を名詞の働きをする言葉が来なければいけなかったね。ということで動名詞に直してくれたわけだ。では英文を日本語に訳して。
生徒:私は走ることが好きです。
先生:その通り。もう1つの正解もあったわけど、runninng の部分を…
= I like running.
= I like ( ) ( ).
先生:2単語にして書き換えても同じ意味になるね。何がカッコに入る?
生徒:to run
先生:そう。不定詞の名詞的用法を持ってきてもいいんだ。
= I like running.
= I like ( to ) ( run ).
この2つの英文は同じ意味だね。このように、基本として動名詞と不定詞の名詞的用法は書き換えが可能だよ。そうしたら問題を出すね。「英語を話すことは簡単だ。」を2通りのパターンで英文にして。
= ( ) ( ) English is easy.
= ( ) English is easy.
生徒:To speak English is easy. と Speaking English is easy.
先生:さすが、正解だ。
= ( To ) ( speak ) English is easy.
= ( Speaking ) English is easy.
先生:これらのように主語の位置にも動詞を持ってきたいときは動名詞か不定詞に変えればよかったね。そして主語の位置でもやっぱりこの2つは書き換えが出来て同じ意味になるんだ。ここまでいいかな?
生徒:大丈夫です
書き換え出来ないパターン
先生:そうしたら、例外パターンを教えるよ。
finish ~ing / ~し終える
enjoy ~ing / ~をすることを楽しむ
want to ~ / ~したい
*want の他に need, hopeなど欲する系の動詞の後は不定詞のみ
先生:今書いた3つの動詞は書き換えられないパターンで、finish と enjoy の後の目的語の位置には動名詞しか来れない。want の後は不定詞の名詞的用法しか来れない。書き換え出来ないものとして覚えておこう。want の他に need, hope などの欲する系の意味を持つ動詞の後にも動名詞は来れず不定詞だけが来ることになっているよ。
先生:そうしたら、これらを踏まえて問題を出すから慣れていこう。
I finished eating an apple.
先生:この英文は正しいかどうか判断して。正しいなら〇、間違っているなら×って言って。
生徒:〇
先生:正解。finish の後は動名詞(~ing )しか来れないわけだけど、動名詞が来ているから正しい、〇。では…
先生:これはどう?
生徒:×
先生:そのとおり。enjoy の後も動名詞しか来れない。でも不定詞が来ているから×。では正しく直すにはどうすればいい?
生徒:playing にする
先生:いいね。
先生:こうすれば正しい文だ。では…
先生:これはどう?
生徒:×
先生:正解。want などの欲する系の動詞の後は不定詞( to ~)しか来れないんだったね。だから×。正しくは…
先生:こうすればいいんだ。こんなことを判断できるようにね。つまりは書き換え出来ない動詞を覚えておけばいいよ。
stop の場合
先生:では次に動詞が stop の時どうなるか教えるよ。これは後ろに来る言葉が動名詞か不定詞かで意味が変わるんだ。結論としては…
stop ~ing / ~することをやめる
stop to ~ / ~するためにやめる
先生:こうなるよ。では具体例を見ていこう。
先生:まずはこの英文を訳して
生徒:私はテレビを見ることをやめた。
先生:良く出来ました、その通りだ。目的語の位置にwatiching という動名詞が来ているね。動名詞を使った部分の固まりを「テレビを見ることを」と訳してあげればいいんだ。では、その後ろに不定詞をくっつけるよ。
先生:このように文末の位置に不定詞が来ることが出来るんだ。この場合は不定詞の固まりが「~するために」という意味になるよ。では文全体を訳して。
生徒:私は夕食を食べるためにテレビを見ることをやめた。
先生:素晴らしい。最後の不定詞の部分を「夕食を食べるために」とうまく訳してくれたね。この部分は名詞的用法にはなれないんだ。夕食を食べることをテレビを見ることをやめた、なんて訳になるとおかしいからね。stop は書き換えが出来ないだけでなく、どちらが来るかでどういう意味になるのか覚えておこう。ここまでわかったかな?
生徒:わかりました
先生:では今から2分ほど時間をあげるから、今の内容を覚えて。その後プリントを用意してあるから動名詞と不定詞の名詞的用法についての問題演習をしよう。では覚え作業はじめ。
いかがでしたか。以下は動名詞と不定詞の名詞的用法のみについて私が作成した問題です。是非ご利用下さい。
動名詞と不定詞名詞的用法 解答 sizeA4.pdf (125 ダウンロード)動名詞と不定詞名詞的用法 問題 sizeA4.pdf (133 ダウンロード)