こんにちは、育伸開発です。
there構文の授業の進め方について指導マニュアルを作成しました。実はどこのタイミングでどういうルールに触れるのかどのような段階を踏んで授業を進め、その間にどのような宿題を出して定着を図ると良いか、難しいものがあります。
生徒にthere構文を教えるのをどうしようかと迷っている新人の先生、我が子へ英語を教える保護者の方、ご参考下さい。
今回は肯定文を作るところまでの内容となっています。
肯定文の授業を進めるうえで抑えるべき要所
1.there is ~ や there are ~ の形で 「~がある・いる」という訳になること
2.be動詞の右側にある名詞の固まり部分が主語となること
3.主語に特定のものを表す言葉が来ないこと
4.主語に合わせてbe動詞を選ぶこと
5.主語の後には場所を表す語句や時を表す語句が来ること
ではいつものように授業風に進めてまいりましょう。
導入部分の授業
先生:気を付け、礼。よろしくお願いします!これからやるのは there構文だよ。「~がある」とか「~がいる」という文を理解して英作出来るようにしていこう。
*青枠内は板書の例です
形:
訳:
先生:いつものように形と訳を覚えようね。「there is ~ 」の形で「~がある」という訳になるよ。「リンゴがある」とか「カップがある」という意味だ。ただ、ここのニョロニョロ(~)の部分に人間や動物が来ると「~がいる」と訳すよ。「少年がある」というのはおかしいから「少年がいる」というように訳そう。あと、ニョロニョロ(~)の右側にある主語の部分に合わせてbe動詞がareになる場合もあるよ。
形:there is(are) ~
訳:~がある・~がいる
先生:ここまでいいかな?
生徒:大丈夫です。
先生:いいね。ちなみにthere構文のbe動詞の発音なんだけど、ゼアのアーのrの部分とくっつき気味になって、「リズ」とか「ラー」って読むよ。ラ行で読み始めてね。
生徒:わかりました。
例文1つ目
先生:では例文を出すから見て行こう。
先生:すごい!よく正解出来たね。そう、be動詞の右側にある固まりが主語になるんだ。
先生:では動詞はどれ?
生徒:is
先生:正解!isというbe動詞があるからね。ではこの英文を訳して。
生徒:リンゴがある。
先生:そう、主語の部分を「~が」と訳せばいいから、リンゴがあります、となるね。この主語の部分だけど、実はthere構文では特定のもの、例えば「私のリンゴ、my apple」とか「そのリンゴ、the apple」というのは来ないルールになってるよ。まぁ、今はあまり気にしなくていいんだけどね。では次の例文を書くよ。
例文2つ目を追加
There are some boys.
先生:こう書きました。では確認するよ。下の文の主語はどれ?
生徒:some boys
先生:そう、be動詞の右側にある名詞を含む固まりが主語になるんだった。では動詞はどれ?
生徒:are
先生:その通り!areはbe動詞だからね。では訳して。
生徒:何人かの少年達がいる。
先生:いいね、正解だ。今回は主語が「何人かの少年達」と人間になっているから「~がいる」と訳してあげよう。
There is an apple .
*主語が「その他」の時 be動詞は is
There are some boys .
*主語が「複数」の時 be動詞は are
先生:ちなみに、この文は主語が複数になっているよね。だからbe動詞は are が来ているよ。そうすると上の文に戻るけど、この文の主語である an apple は I, you, 複数,その他 のうちどれだい?
生徒:その他
先生:そうだ。上の文の主語はIでもyouでも複数でもない「その他」の時だからbe動詞がisになっているよ。中1で習った主語に合わせてbe動詞を選ぶというルールがそのまま生きているからね。
先生:ここまで質問ある?
生徒:ありません。
例文に副詞句を追加して訳を確認
先生:では続きの内容を勉強していこう。実はthere構文はこのような短い文でも構わないのだけど、実際には主語の後に場所を表す語句が来ることが多いよ。来ない場合もあるけどね。そうすると・・・
このような文が考えられるんだ。これ、訳すとどうなる?
生徒:私の机の上にリンゴがあります。
先生:いいね、その通り。では更に時を表す語句を付け足すよ。時を表す語句は・・・
のように文末に来るんだっだね。では文全体を訳して。
生徒:毎日私の机の上にリンゴがあります。
先生:そうだ。今訳してくれたように右から固まりごとに訳していって、最後に一番左のthere is の部分を「~がある。」と訳すと上手くいくよ。つづけて下の文にも場所を表す語句と時を表す語句を追加するよ。どんな訳になるか考えておいて。
おっと、この an hour ago を書いた瞬間、間違った文になってしまったね。どこの単語を何に直せばいいかな。
生徒:are を were に直す。
先生:素晴らしい!過去を表す語句があったら動詞を過去形にする。そんなルールがあったね。are の過去形は were だ。では文全体を訳して。
生徒:1時間前にその木の下に何人かの少年達がいました。
先生:正解!過去の文だから「~がいました」と訳せば良いんだ。こんな仕組みで肯定文が作られているんだよ。わかった?
生徒:わかりました!
最後に板書をノートに写させる
形:there is(are) ~
訳:~がある・~がいる
毎日私の机の上にリンゴがあります。
*主語が「その他」の時 be動詞は is (was)
1時間前にその木の下に何人かの少年達がいました。
*主語が「複数」の時 be動詞は are (were)
以上肯定文でした。時間を節約したい場合はノートを取らせないで、以下のプリントを配って1番と2番の英文を覚えるよう宿題の指示を出しても良いでしょう。参考まで。
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以下プリントのダウンロード販売となっています。エクセルファイルになっていますので、例文を編集したい方ご利用下さい。
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there構文 解答 sizeA4.pdf (128 ダウンロード)there構文 英作問題 sizeA4.pdf (139 ダウンロード)
つづく