【中3理科 天体】時間帯と星座の方角を理解できる授業

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こんにちは、育伸開発です。

今回は天体の時間帯と星座の方角を理解できる授業です。トレーニング授業となっており練習問題も用意しました。

ひと通り勉強したことが前提となっていますが、内容があやふやでも大丈夫です。段階を踏んで慣れながら勉強を進めて行くようにしてありますから、苦手な方も無理なく解けるようになります。

トレーニングを積んでぜひ、星座と方位の問題を得点源にしてください。

勉強を進めて行く上でのポイント

学習を進めていく上でそれぞれのポイントを押さえていきましょう。

方位の感覚がなかったり地球の自転の向きがすぐ判断できないまま問題を解くと混乱してしまいます。慣れていない部分は慣れてから次の項目に進むようにすると良いです。

押さえておくべきポイントは以下の通りです。

  • 方位はまず北極点の方向を北にする
  • 北を基準にその他3か所の方位を把握する
  • 北極を見下ろした時の自転の向きは反時計回りになる
  • 自転の向きと位置から時間帯を判断する
  • 時間帯と方位を組み合わせて星座の向きや地球の位置を判断する

では授業を始めます。

方位を判断する

先生:では授業を始めます。気をつけ、礼。お願いします!今日は天体の分野のうち、どの時間帯でどの方向に星座が見えるかを判断できるようにしていくよ。

先生:まずは方位の確認からだ。最初に矢印の方向に北極点があることにしよう。そうすると、その方向の方位は何になる?

生徒:北

先生:正解!北極点の方は必ず北になるということだ。他の方位も確認しよう。北の反対側の方位は何?

生徒:南

先生:いいね。では北を向いて右方向の方位は何?

生徒:東

生徒:ナイス!北を向いて左手の方は?

生徒:西

生徒:ナイス、正解だ。そうしたら次は向きを変えるよ。左側を北にするから、上から時計回りに方位が何になるか言っていって。

生徒:東、南、西

先生:いいね、正解!では次は右側が北だ。上から半時計回りに方位言うと何になる?

生徒:西、南、東

先生:正解だ。ではパターンを変えよう。左斜め上が南だとしよう。この場合の方位は右上から時計回りに言うと何になる?

生徒:西、北、東

先生:正解!みんな素晴らしい。方位は問題なく判断できるね。

*スムーズに方位を判断出来なかった方はもう一回練習しましょう。すぐ判断出来るようになったら以下の勉強を続けて下さい。

自転の向きと時間帯を判断する

先生:次は地球の自転の向きと位置から時間帯がいつなのかを判断できるようにしていくよ。そうすると自転の向きなのだけど、下の図のように真下に北極点を見下ろしたものを見て考えよう。

自転の向き 2択

先生:この図で地球の自転方向は何回りになる?

生徒:反時計回り(左回り)

自転の向き 答え

生徒:よく覚えていたね。正解!以下のように地球は回っているよ。

立体地球を見下ろす

先生:地球の自転の向きは上の図の緑の矢印の通り西から東だ。その地球を上から北極点に向かって見下ろすと、自転の向きは反時計回りになるよ。それは以下の通りだ。

北極見下ろし自転連続図

先生:…ということだけど、試験中にすぐ判断できるよう、以下の図の向きに自転していることを単純に覚えておこう。

自転の向き 答え

先生:次に北半球にある日本の時間帯を判断できるようにしていこう。

上の図でAからDまで4か所それぞれの時間帯は明け方(午前6時)、正午(お昼の12時)、夕方(午後6時)、深夜(午前0時)のどれかになっているんだ。わかるかな?

先生:まず、上の図のように太陽から発せられる光が当たっている面がどこで、その反対側の暗くなっている面がどこなのかを判断しよう。下半分は太陽光の反対側になって影になっているから夜だよ。逆に上半分は太陽光が当たっているから日中で、太陽の正面にあるところが正午になるよ。ちなみにAのとき、太陽はどちらの方角にある?

生徒:南

生徒:ナイス、正解!

先生:方位を判断するときは、まず北極点の方向が北だと判断しよう。つまりA地点から下向きが北になるのだけど、太陽光はその反対側から来ているね。だから南なんだ。

先生:ちなみに方位については後で練習するから、今は出来なくていいよ。まず北極方向が北だと決まり、その後北を基準に残り3か所の方位を把握する。このことを意識しておいてね。そうすると次だけど、A地点の時間帯はいつだと言える?

生徒:正午(お昼の12時)

先生:その通り!太陽が南にある時間帯は正午なんだ。そうしたら次にCの時間帯を確認しよう。いつ?

生徒:深夜(午前0時)

先生:正解、ナイスだ。地球は24時間で1回転するのだけど、CはAのちょうど反対側だ。つまり半回転して半日後の12時間経った時間帯だとわかる。ということは深夜(午前0時)だ。暗い時間帯のど真ん中にあるから深夜だと判断してもいいね。

先生:次にBを確認しよう。ここの時間帯だけど明け方(午前6時)か夕方(午後6時)かどちらかだよ。どっちなのか判断するために、地球の自転方向を見て考えよう。

先生:そうするとBはちょうど明るいところ(白い部分)から暗いところ(黒いところ)に移り変わる部分だね。暗くなっていく時間帯ということで夕方(午後6時)だとわかるよ。

先生:では最後のDだ。ここは質問しよう。時間帯はいつ?

生徒:明け方

先生:正解。明け方(午前6時)になるね。Bとは逆に暗いところから明るいところに移り変わるところだね。だから明るくなっていく明け方の時間帯だとわかる。まとめると以下の図のとおりだ。もう一度よく見て、どの場所がどの時間帯になっているか確認しておいてね。

先生:では慣れるために向きが変わっている図を出すよ。AからDまでの4か所の時間帯を判断しよう。ただ聞き方も変えて質問するからね。では問題。以下の図で深夜に当たるのはAからDのうちどれ?

先生:では確認しよう。どれだと思う?

生徒:B

先生:いいね、正解!以下の図のように、太陽光の反対側にあるのが深夜になるからB。

先生:では夕方になっているのはどれ?

生徒:A

先生:正解!自転の向きを見て、夕方のイメージである明るい所から暗くなっていく所を探そう。

先生:(上の図のように)Cは逆に明るくなっているから明け方。Dは太陽の光を南から浴びて明るいから正午。Aが暗くなっていく所だから夕方だとわかる。答えはAだ。4か所全部を確かめれば見つかるね。トライ&エラーのやり方で見つけるといいよ。

時間帯ごとに方位を判断する

先生:では第3段階に入ろう。ここでは時間帯ごとにどの向きが何の方位になるかを判断できるようにしていくよ。問題を出すから少し考えてみてね。そのあと一緒に解いて行こう。では問題、以下の図の状態で明け方東の空にある星座は何ですか。

先生:では一緒に少しずつ解いて行こう。まずは復習、自転の向きを確認しよう。以下の図で自転の向きはa・bどっち?

生徒:a

先生:正解。極点を見おろした時の自転の向きは反時計回りだったね。よく覚えてました!次に明け方がどの位置になるのかだ。AからDのうちどれ?

生徒:B

先生:いいね、正解!暗いところから明るいところに入ろうとしているからBだ。

先生:そうしたら方位を判断しよう。ポイントは、「まず北極方向が北になる、その後北を基準に残り3か所の方位を把握する」ということだったね。ではB地点では、方位で東はどっち?上下左右で答えて。

生徒:右

先生:残念、正解は下だ。やっちゃいがちなんだけどね。右方向は北になるね。右方向に北極点があって、その北極点方向がまず北と決まるんだ。右方向の北を基準にすると、東は下方向になるよ。くれぐれも反射的に「図の上方向は北」とか「図の右方向は東」とはやらないでね。以下の図の通りだ。

先生:そうすると答えがわかったね。問題をもう一度言おう。以下の図の状態で明け方東の空にはある星座は何ですか。

生徒:さそり座

先生:いいね、正解!このようにして解いていこう。では次の問題を出すよ。問題、以下の図で夕方にオリオン座がある方角に見えた。どちらの方角に見えたか?

先生:答えは?

生徒:東の方角

先生:いいね、正解!

先生:まず夕方がAからDのうちどこなのか探そう。夕方は暗くなっていく時間帯だから白い部分から黒い部分に入るDの位置だとわかる。そしてDからオリオン座を向くと方位が何になるか確認しよう。北極点(北方向)に対して右手側にあるから東となる。

先生:では次。問題、以下の図のAからDの4ヶ所のうちでオリオン座が南の空に見えたのはどの場所か。また、その場所の時間帯は明け方、正午、夕方、深夜のうちどれか?

先生:場所はどこで時間帯はいつになった?

生徒:A、深夜

先生:素晴らしい!今回のは順に四ヶ所全部チェックしていくトライ&エラーのやり方になるね。

先生:上の図のようにA~Dの4か所それぞれからオリオン座を見て、その方向の方位が何になっているかチェックしよう。そうすると南の方位にオリオン座があるのはA地点とわかる。そしてそのA地点はちょうど太陽の反対側にあって暗い時間帯のど真ん中だ。答えは深夜。

地球の位置を判断する

先生:では最後のパターンを扱っていくよ。問題の条件から地球の位置がどこにあるかを見分けるものだ。これは全部チェックしていくやり方になるのだけど、上手くいくと最初のチェックで答えが見つかって、運が悪いと4か所目のチェックで答えが見つかるからね。

問題

以下の図は、地球が1年かけて太陽の周りを公転しているのを表したものです。緑のマルが地球を表し、円の中心にある北極点を見下ろしているものとします。北半球にある日本で、夕方に西の方角を見たらしし座が見えました。夕方西にしし座が見えるのは、1年のうちで地球がAからDのうちどの位置にある時ですか。

先生:では確認しよう。どの位置?

生徒:D

先生:素晴らしい、正解!

先生:例えば地球の位置Cだけど夕方は上の図の赤丸印の位置で、そこから西方向を見るとオリオン座があるね。しし座ではないから違うとわかるね。

先生:一方で地球の位置Dだけど夕方は上の図の印の位置で、そこから西方向を見るとしし座がある。ということで答えはDだ。このようにして、すぐに答えが見つからない場合一か所ずず答えになるのかチェックしていこう。慣れると早くチェック出来るようになるよ。

練習問題を解いて慣れよう

先生:さて、ここまでで一通りのパターンを扱ったから、最後に総合問題をやるよ。プリントを配るから、早速解いて行こう。では始め!

以下にダウンロードできるプリントを用意しました。ダウンロード→プリントアウトして解いて下さい。解きおわったら、以下に示す問題(ダウンロードプリントと同じもの)より更に下の所に解答を用意してあります。確認して下さい。
星座と方位 問題プリント sizeA4.pdf (366 ダウンロード)
問題1 以下の図で矢印の方向の方位が示されています。それ以外の3ヶ所の方位を書き入れなさい。

問題2 以下の図で緑色丸印の付いた場所の時間帯は明け方、正午、夕方、深夜のうちどれですか。また指示された方位はどちらの方向ですか。丸印から指定の方位へ向かって矢印を書き入れなさい。 *(1)は南、(2)は西です。

問題3 以下の図を見てそれぞれの問題に答えなさい。なお図は北極点上空から地球を見下ろしているものとします。

(1)地球Aの位置で夕方に東の空に見える星座は何ですか。

(2)地球Bの位置で正午にさそり座のある方向を向くと、その方位は何になりますか。

(3)地球Cの位置でしし座が東に見えるときの時間帯は、明け方・正午・夕方・深夜のうちどれになりますか。

(4)地球Dで明け方、西の空に見える星座は何ですか。

(5)地球Dで夕方オリオン座はどちらの方位にありますか。

(6)地球Dでオリオン座が北の方向にある時の時間帯は、明け方・正午・夕方・深夜のうちどれになりますか。

(7)深夜にさそり座が南の空に見えるのは地球がどの位置にある時ですか。

(8)明け方にさそり座が東の空に見えるのは地球がどの位置にある時ですか。

練習問題の解答

先生:ではまず答えを発表するよ。赤字部分が解答になっているから、以下を確認していってね。

ダウンロードできる解答プリントは以下になります。ご利用下さい。

星座と方位 解答 sizeA4.pdf (268 ダウンロード)

問題1

問題2

問題3

先生:では以下問題3の解説図を載せておくよ。間違えたところやわからなかったところを確認してね。

(1)地球Aの位置で夕方に東の空に見える星座は何ですか。

(2)地球Bの位置で正午にさそり座のある方向を向くと、その方位は何になりますか。

(3)地球Cの位置でしし座が東に見えるときの時間帯は、明け方・正午・夕方・深夜のうちどれになりますか。

(4)地球Dで明け方、西の空に見える星座は何ですか。

(5)地球Dで夕方オリオン座はどちらの方位にありますか。

(6)地球Dでオリオン座が北の方向にある時の時間帯は、明け方・正午・夕方・深夜のうちどれになりますか。

(7)深夜にさそり座が南の空に見えるのは地球がどの位置にある時ですか。

(8)明け方にさそり座が東の空に見えるのは地球がどの位置にある時ですか。

先生:さぁ、どうだったかな。わからない所は質問をしてね。特に無ければ今日の授業はおしまいです。

生徒:大丈夫でした。

先生:いいね。ではおしまいです。気を付け、礼。ありがとうございました!!

いかがでしたか。質問も受け付けています。わからない所がありましたら遠慮なくコメント欄などから質問をして下さいね。

ではまた!

月の満ち欠けについてマスターしたい方は以下の授業をご覧ください。立体図を多用して視覚的にわかりやすくなるよう工夫しました。

【中3理科 天体の授業】月の満ち欠けがわかるようになる4つのステップとトレーニングメニュー

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