【子供は嘘をつかずに親を騙す】わが子に対するメディアリテラシー

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こんにちは、育伸開発です。

今回は保護者の方向けにメディアリテラシーの考え方と、実際に私が経験したことを紹介します。

メディアリテラシーとは

まず、メディアリテラシーとは、簡単に言えば情報を見極める能力のことです。テレビなどのマスコミが伝える情報はそのまま鵜呑みにしないほうが良いことが多いですね。その情報に対して、疑いを持ってみる能力があれば、正しい判断につながるわけです。

【メディアリテラシー】
インターネットやテレビ、新聞などのメディアを使いこなし、メディアの伝える情報を理解する能力。また、メディアからの情報を見きわめる能力のこと。

引用元:コトバンク「メディアリテラシー

ただし、ここでは情報の発信者をみなさんの子供とさせていただきます。そして子供が嘘をつかずに何か言ったとき、みなさんはそれを信じますか?

答えはイエスでしょう。

でも、それだと騙されてしまうケースがあります。子供の多くは以下に紹介する騙し方はしないと思いますが、それを普通にやってしまう人も居ました。今回はそんなこともあるのか、と思っていただければ幸いです。

大手の学習塾に勤務していた時に起こりました

もう何年も前ですが、私が大手の学習塾に勤務していたときの話です。私が教室長で、部下の社員講師がいました。

ある生徒Aが月曜日の理科・社会の授業の日に塾に来ないことがありました。その生徒Aは授業も休みがちでした。そのため授業後に家に電話をして、塾をお休みしたことと塾で出た宿題を伝えました。

私が電話をして宿題の内容とともに塾の授業を休んだことを伝えると、保護者の方が申し訳なさそうに謝ってきました。他にお休みすることもあるので、A君が休まないようお願いしますと伝え電話が終わりました。

お母様より電話が返ってきました

そしてしばらくすると、お母様より電話が来ました。電話口のお母様の様子が何やらおかしく、怒っているようです。私が電話を入れた後、直接A君と話をしたのでしょう。

お母様:あの、うちの子が、塾の先生が「来なくていい」って言ったから行かなかったって言ってますけど。

私:あ、そうでしたか。今日は理科・社会の授業の日なので、A君は5科目全ての授業選択していますね。来なくていいってこちらのスタッフがA君に言ったのですか?

お母様:そうですよ。それを何ですか。うちが悪いみたいに言って。うちの子は悪くないじゃないですか。

うーむ、これはどういうことでしょうか。

うちのスタッフが5科目選択している生徒に対して来なくていいなどと言うことがあるのでしょうか。もちろん絶対間違いはないなどということは言えません。

理科・社会の授業がある日ですが、英数国の3科目コースと英数国理社の5科目コースで選択できますから、3科選択の生徒と間違えた可能性もあります。

お母様:ウソついていないか確認しましたよ。ウソついてたら絶対ゆるさないけど、本当のこと言ってくれればお母さんAを信じるからって言って確認取ったんですからね。そうしたらお母さん絶対にウソじゃない!ってはっきり言うんです。私は子供を信じます

私:そうでしたか。それはすみませんでした。そうしましたら確認をしたいので、そのように伝えた先生はわかりますでしょうか。

お母様:ちょっと待って下さい。

電話口で生徒Aとお母様が確認しているようです。

お母様:理科を担当している女の先生です。

私:わかりました。

お母様:なんか、残念です。うちの子が疑われて。

私:すみませんでした。確認して注意しておきます。失礼いたします。

こうして電話が終わりました。


原因を探す

これはクレーム案件です。最後の言っていることからするとお母様はご立腹であり、塾へ不信感を持っています。こういうケースでは退塾となることが普通です。こちらに間違いがあれば改めて謝罪する必要がありますし、同じようなことが起こらないようにするために原因を調べて対処する必要があります。すぐに理科担当の講師を呼びました。

私:・・・ということになってクレームになったんだけど、来なくていいって言ったの?

担当講師:あー、それですね。確かに言いましたけど、A君には言ってないですよ。

私:どういうこと?

担当講師:先週の授業の日にA君とB君一緒に居て、その時にB君が私に聞いてきたんですよ。先生、今度の月曜日って塾あるんだっけって。

私:B君って3科コースだったよね。

担当講師:はい。だから、月曜日は理科・社会の授業の日だけどB君は理社を選択してないよね。来なくていいよって言いました。それを横に居たA君も聞いてましたね。

私:そうなんだ。

担当講師:はい。

私:わかった。ありがとう。

原因を特定したものの・・・

なるほど、確かにA君は嘘をついてなくて、担当講師は「来なくていい」とA君の居るところで言った。ウソはついてないけど・・・コレはA君が悪いわ。

担当講師の説明を聞いて、私の心が折れました。こっち(の担当講師)が言ったことをそこまで切り貼りしてくることに、こちらは対応しきれません。これは無理です。

案の定、後日お母様より退塾の申し出がありました。退塾の手続きを私が対応しましたが、先日はすみませんでしたと言うだけにしました。

ここでA君がズルいことをした旨説明してお母様がこちらが正しいと思うかどうかはなはだ疑問です。仮にA君が悪かったということになり退塾を取りやめたとして・・・この先同じようなことはまた起こるように思います。そうなってはこちらの身がもちません。そのまま辞めていただきました。

印象的だった理由

この出来事は今でもよく覚えています。まさか生徒がそこまでするとは夢にも思っていなかったので、私にとっても衝撃的でした。

生徒は困れば言い逃れをすることはよくあります。それ自体はかわいいものです。でも後にも先にもここまで事実を編集して自分を正当化する生徒はいませんでした。

以上、塾で起こった出来事の紹介でした。少し生々しかったですかね。こういうこともあるんだ、と参考にしていただければと思います。

ではまた!

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