【中2英語】受動態(受け身)「~される」の授業

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こんにちは、育伸開発です。

今回は受動態の文について模擬授業を進めてまいります。受け身の文とも言い、「~される、~されている」という意味を表すものです。

「人間が~する」のに対して普通は「物が~される」となるのです。それらの区別をつけた上で身につくよう授業内容を工夫しました。そんな育伸開発の授業を受けて、是非力をつけていって下さい。勉強するみなさん、ファイトです!

受動態を学習する上でのポイント

今回学習する上でのポイントは以下の通りになります。ここはサラッと一読しておく程度で構いません。

  • 規則変化動詞で~edのついた形が過去分詞形であり、過去形と同じ形になっている
  • 過去分詞は受け身と完了の意味がある(過去の意味は無い)
  • be動詞は算数の記号の「=(イコール)」の意味を持つ
  • 肯定文では主語の後に be動詞 + 過去分詞の形を持ってくる
  • その場合「~される、~されている」という受け身の意味になる(完了の意味で使うパターンは中3の現在完了の単元で学習します)→つまり肯定文では「主語=~される(~されている)」という英文を作る
  • 疑問詞を使う文を作る時の手順は、1.尋ねる部分を疑問詞に変える→2.疑問詞を文頭へ持ってくる→3.疑問文をその後ろにくっつける
  • 疑問詞で聞いている文に返答するときは、主語・動詞で始まる具体的な文を作る
  • やっていはいけない形として 「be動詞 + 一般動詞の現在形」があることを意識する

では模擬授業を始めます。

受動態の文の基本

先生:今日は英語で受動態について学習するよ。気を付け、礼。お願いします!

生徒:お願いします!!

先生:受動態は物とかが「~される」という受け身の意味を表す文なんだ。「~する」という文と区別して英文を作れるようにしていこう。ではいつものように形と訳を覚えよう。

【受動態】
 be動詞 + 過去分詞形
 ~される、~されている

先生:以上のように、形はbe動詞 +過去分詞形となり、その場合「~される、~されている」と訳すよ。過去分詞形というのは一般動詞の最後が ~ed で終わっていて過去形と同じ形になっているものだ。では具体的な例を見ていこう。まずは use(s) という一般動詞だ。これが現在形だとすると、その右に過去形と過去分詞形を書くよ。

use(s) – used – used【ユーズド】

先生:左から「使う – 使った – 使われる」という意味になっているよ。過去分詞の意味には「~される」という受け身の意味と「~してある」という完了の意味がある。ただ完了の意味で使うパターンは中3で習う現在完了の単元まで出てこないから、ここでは受け身の意味だけを言えるようにしておけばいいよ。そうしたら「~を好む」という一般動詞があるね。それの現在形・過去形・過去分詞形を言って。

生徒:like – liked – liked

先生:いいね。では3つを順番に左から訳して

生徒:好き- 好きだった…最後分かりません

先生:そうか。最後は「好まれる」とか「好かれる」と訳せばいいよ。「好き」というのは意訳であり、like の基本訳は「好む」なんだ。だから「好む – 好んだ – 好まれる」という3つの訳になる。注意点だけど、過去分詞形を「好まれ」と勝手に過去の意味を付け加えることはしないでね。なんとなく訳すと言ってしまいがちだけどね。

先生:では次に不規則に変化する動詞を紹介しよう。まずは eat(食べる) と take(撮影する) の2つを覚えてね。

eat – ate – eaten【イートゥン】
take – took – taken【テイクン】

先生:では、eat の3変化を全部訳して。

生徒:食べる – 食べた – 食べられる

先生:いいね、正解。ちなみに過去分詞の「食べられる」だけど「食べることが出来る」という可能の意味はないからね。次に take の3変化を訳して。

生徒:撮影する – 撮影した – 撮影される

先生:ナイス!ではこれらを使って受動態の文に形に変形しよう。ここで復習だけど、受動態の文の形と訳は何だったかな?

【受動態】
        
 ~     ~     

生徒:be動詞 + 過去分詞形、~している、~されている

先生:いいね、完璧だ。そうすると…

use(s)

is used

先生:このようになるよ。be動詞の部分って実際には主語に合わせて are や am も使われるけど、とりあえず今は主語に合わせて be動詞を is にしたと思ってね。そうしたら is used を訳して。

生徒:使われる

先生:いいね、その通りだ。では use の過去形 used を変化させるよ。そうすると…

used

was used

先生:このようになる。では was used を訳して。

生徒:使われた

先生:いいね。be動詞がある場合はbe動詞で過去時制を表現するんだ。だから使われた、使われていた、なんて訳になるよ。

受動態の文を作る(肯定文)

先生:では具体的に受動態の文を作っていこう。受動態の文に直す時の手順が3つあるから紹介するよ。

【受動態の文に直す時の手順】
1.「~を」にあたる目的語を文の主語にする
2.主語に合わせて be動詞+過去分詞の形にする
3.もともとの文の主語を by ~の形で過去分詞の後に持ってくる
→ 「主語 = ~され(てい)る(…によって)」という文を作る
先生:このやり方で作るのだけど、その時に使うもとの文は以下のものだ。

Mary uses the pen.

メアリーはそのペンを使います

先生:いつものように、主語は黄色の線、動詞は赤字、目的語(~を)を赤の下線で表しているよ。ではまず手順1、「~を」にあたる目的語を文の主語にしよう。受動態にした文の主語を言って。

生徒:The pen

先生:そのとおり。では uses を変形させて受動態の形にしよう。手順2、The pen の後に来る be動詞+過去分詞を言って。

生徒:is used

先生:素晴らしい。

The pen is used…

先生:be動詞は「(イコール)」の意味を持っているのだけど、「主語 = ~される」という形を持ってきてくれたね。「では手順3、もともとの文の主語を by ~の形で過去分詞の後に持ってきて。そうすると最後にくっつく2単語は何?

生徒:by Mary

先生:いいね。

The pen is used by Mary.

先生:これで受動態に書き換えた同じ意味の文が完成した。ちなみに by ~ は前置詞で「~によって」という意味だよ。つまり by Mary で「メアリーによって」となる。「そのペン=使われる メアリーによって」と正しい語順の英文を作れたね。では受動態の文を訳して。

生徒:そのペンはメアリーによって使われます。

先生:いいね、その通りだ。もともとの文が「メアリーがそのペンを使う。」ということだから、言い換えると「そのペンはメアリーに使われる。」ということだ。ちなみに「~によって」という部分は省略されるケースもよくあるよ。

受動態の文を作る時の注意点

更に学習を深めていこう。このような受動態の文を作る時だけど、気を付ける点が3つあるんだ。それを紹介するよ。

【受動態の文を作る時の注意点】
1.前置詞 by の後の代名詞は目的格にする
2.主語に合わせてbe動詞を選ぶ(am, are, is, was, were)
3.過去時制はbe動詞で表す

先生:この3つを踏まえて実際に3つの受動態に直す問題を出すよ。ノートにやってみて。

問題 以下の英文を「~される」という意味の受け身(受動態)の文に直しなさい。
1.She likes the singers.
2.A boy ate the apple.
3.He ate five apples.

先生:では答えを聞いていこう。1番はどうなった?

生徒:The singers are liked by her.

先生:いいね、正解。主語が The singers と複数になっているね。主語が複数の時のbe動詞は are だ。それから前置詞 by の後の代名詞は目的格にするから、by her となるね。目的格は she – her – her – hers の格変化のうち3番目だ。では受動態の文を訳して。

生徒:その歌手(たち)は彼女に好まれています。

先生:その通り。良く出来ました。

2.A boy ate the apple.

先生:では2番、どうなった?

生徒:The apple was eaten by a boy.

先生:素晴らしい、正解。2番のもとの文は動詞( ate )が過去形「食べ」となっているね。ということは「リンゴは食べられ」と過去の内容になるんだ。そして過去時制はbe動詞で表すことになっているから is の過去形 was を使おう。では訳して。

生徒:そのリンゴは(一人の)少年に食べられました。

先生:グッジョブ、正解^^b

3.He ate five apples.

先生:では3番、どうなった?

生徒:Five apples were eaten by him.

先生:おお、ミスなく言えたね、正解。今回の主語は five apples と複数だからbe動詞は are になるのだけど、もともとの文が「食べ」と過去の内容になっているから were eaten (食べられ)と were を使おう。by の後は目的格ということで he – his – him – his のうち3番目の him だ。では訳して。

生徒:5つのリンゴが彼によって食べられました。

先生:ナイス、正解!ではここで今まで扱った英文が載っているプリントを配るよ。1番から8番まで日本語を英文に直せるよう練習して。でははじめ!

ここまでで以下1番から8番までの内容を扱いました。英文に直せるよう練習して下さい。スムーズに直せるようになったら続きの授業を受けましょう。

疑問文と否定文

先生:次に疑問文と否定文の作り方を勉強しよう。基本となる受動態の肯定文を書くから、それを変形していくよ。ちなみに clean だけど、 clean(掃除する) – cleaned(掃除した) – cleaned(掃除される)と変化するよ。

<疑問文・否定文の作り方>
 The car was cleaned.(その車は掃除された。)

先生:まずこれを疑問文にしよう。ということなんだけど、実はみんな疑問文の作り方を知っているんだ。なぜならこの文は be動詞を使っているから。ちなみに be動詞の文ってどうすると疑問文になるんだった?

生徒:be動詞を主語の前に出す

先生:いいね、その通りだ。では The car was cleaned. を疑問文にして。

生徒:Was the car cleaned?

先生:正解。be動詞の was を主語の前に出してくれたね(主語と be動詞を入れ替えるとしても正解です)。

<疑問文・否定文の作り方>
 The car was cleaned.
 Was the car cleaned?
  be動詞を主語の前に出す

先生:では疑問文を訳して。

生徒:その車は掃除されたのですか。

先生:いいね。そうしたらそれに対する yes や no の返答文を作ろう。yes で返すとどうなる?

生徒:Yes, it was.

先生:正解! yes の主語のは疑問文中の主語を置き換えて it (物で単数である the car は it に変わります)、その次は疑問文の先頭が was で聞いているから was で返す。これって…

Yes, it was cleaned.

先生:このように「はい、それは掃除されました。」と返答しているのだけど、くどい cleaned の部分を省略しているものなんだ。では no で返すとどうなる?

生徒:No, it wasn’t.

先生:その通り。いいえ、掃除されませんでした、という意味だ。これも wasn’t の後に過去分詞 cleaned があったけど省略されているよ。

<疑問文・否定文の作り方>
 The car was cleaned. その車は掃除された。
 Was the car cleaned? その車は掃除されたの?
  be動詞を主語の前に出す。
  Yes, it was. うん、掃除された。
  No, it wasn’t. いや、掃除されなかった。

先生:では次に否定文の作り方を扱おう。受動態の文はbe動詞を使った文だから、その否定文の作り方を考えればいいんだ。ということで、be動詞の文の否定文はどうすれば良かったかな?

生徒:be動詞に not をつける

先生:その通り。では The car was cleaned.を否定文にして言ってみて。

生徒:The car wasn’t cleaned.

先生:いいね。今短縮形で言ってくれたけど短縮させなければ、The car was not cleaned.となる。この場合、「その車は掃除されなかった。」という日本語訳になるよ。

<疑問文・否定文の作り方>
 The car was cleaned. その車は掃除された。
 Was the car cleaned? その車は掃除されたの?
  be動詞を主語の前に出す。
  Yes, it was. うん、掃除された。
  No, it wasn’t. いや、掃除されなかった。
 The car  wasn′t cleaned. その車は掃除されなかった。
  be動詞にnotをつける。

先生:ではここで9番から13番まで日本文を英文に直せるよう練習しよう。さっきのプリントを使ってね。でははじめ!

ここまでで以下9番から13番までの内容を扱いました。英文に直せるよう練習して下さい。スムーズに直せるようになったら続きの授業を受けましょう。

疑問詞を使った疑問文

先生:ここまでで受動態の肯定文・疑問文・否定文を作れるようになった。そうしたら次に疑問詞を使った文とそれに対する返答文がどうなるのかを見ていこう。

問題 以下の英文を下線部分(赤線)を尋ねる疑問文に直し、それに対して「5週間前にです。」と返答する文を作りなさい。
That picture was taken five weeks ago.

先生:「あの写真は5週間前に撮影されました。」とあるね。これの下線部分を尋ねる疑問文を作る場合は疑問詞を使った疑問文を作りなさいということだ。その時の英文を作る手順と返答文の作り方のルールを確認すると以下の通りだ。知らなかった人は原則を確認しておいて。

【疑問詞を使う文を作る時の手順】
1.尋ねる部分を疑問詞に変える
2.疑問詞を文頭へ持ってくる
3.疑問文をその後ろにくっつける
【返答文の作り方】
疑問詞で聞いている文に返答するときは、主語動詞で始まる具体的な文を作る

では手順通りやってみよう。手順1、下線部分を疑問詞に変えると何になる?

生徒:when

先生:いいね。

That picture was taken when.

先生:「いつ(撮影されたの)?」→「5週間前に」と話せば会話が成り立つね。いつ?と尋ねる疑問詞 when に変えよう。例えば「だれ(who)?」→「5週間前に」とやるとおかしいね。次に手順2、疑問詞 when を文頭に持って来よう。

When

先生:最後に手順3、残っている That picture was taken を疑問文にして疑問詞の後ろにくっつけよう。くっつけるのを言ってみて。

生徒:was that picture taken?

先生:いいね。

When was that picture taken?

先生:このようになった。ではこの英文を訳して。

生徒:いつあの写真は撮影されたのですか。

先生:素晴らしい。そうしたら今作った文の成分を確認するよ。この文の主語は何?

生徒:that picture

先生:正解。そうしたら動詞はどれ?

生徒:was

先生:いいね。be動詞 wasがあるからそれが動詞だね。今回は be動詞の was と taken がセットで使われて動作を表していると考えもいいよ。ちなみに主語を黄色の線、動詞を赤文字で表すと以下の通りだ。

When was that picture taken?

先生:では、この疑問文に対して「5週間前にです。」と返答する英文を作ろう。この時のルールは「疑問詞で聞いている文に返答するときは、主語動詞で始まる具体的な文を作る」というものだ。では返答文の主語は何になる?

生徒:It

先生:正解。主語を決める時は疑問文中の主語(that picture)を代名詞に置き換えるのだったね。物で単数の主語を置き換えると it(それ)となるのだった。では動詞は何?

生徒:was

先生:その通り。そして疑問文中の was takenがセットで動作を表す部分になっているから、そのまま返答文も was taken を持って来よう。そして具体的な返答内容が「5週間前に」ということで更に five weeks ago を付け足そう。そうすると以下の通り返答文が完成する。

When was that picture taken?
 返答 It was taken five weeks ago.
いつあの写真は撮影されたのですか。
 返答 それは5週間前に撮影されました(5週間前です)。

先生:ちょっと補足しておこう。今回は was と taken をセットで使わないと受動態の返答文にならないね。「いつ撮影されましたか?」と聞かれたら、英語では「5週間前に撮影されました。(It was taken five weeks ago.)」と動作を表す部分も疑問文に合わせて答えよう。日本語では「5週間前です。」と答えてもいいのだけどね。

注意点

先生:ではここで中1の頃から言っている君たちに注意して欲しいことを確認しよう。それは作ってはいけない形のことだ。それってズバリ何だった?

生徒:be動詞 + 一般動詞の現在形

先生:おお、久しぶりに聞いたけどよく覚えていたね。

【作ってはいけない形】
be動詞 + 一般動詞の現在形

先生:この形は英語で存在しないけど、毎年多くの生徒が間違えて作る形だったね。だからみんなはこの形は絶対作らないように。そうしたらカッコ付きの英作問題を出すから答えを考えてみて。ちょっと難しいよ。

問題 英文を「彼らは~しますか?」と能動態の疑問文に直しなさい。

Is it used by them?

(    ) they (    ) it?

先生:能動態の文とは「~する、~しますか、~しません。」という文のことでだ。もとの文(上段の文)は「それは彼らによって使われますか?」と受動態の形を使って聞いているね。日本語で言い直すと「彼らはそれを使いますか?」となるんだ。では確認するけど答えの英文は何になったかな?

生徒:Do they run?

先生:いいね、ナイス正解!受動態の学習をするとbe動詞を使った疑問文を作るから、思わすAre they use it?とやりがちなんだ。これはさっき言ったbe動詞(Are) + 一般動詞の現在形(use)になっているね。この形は英語で存在しないんだ。あくまで一般動詞を使って「(普段)~しますか?」と尋ねる時は主語の左にdo(does)を登場させるというルールを当てはめよう。

Is it used by them? それは彼らに使われますか。

( Do ) they ( use ) it? 彼らはそれを使いますか。
Are they use it? ×

先生:さて、もう1問出すよ。

問題 英文を「彼女は~しません」と能動態の否定文に直しなさい。

The door isn’t opened by her.

She (    ) (    ) the door.

先生:では答えの英文を言って。

生徒:She doesn’t open the door.

先生:素晴らしい!正解!

The door isn’t opened by her. そのドアは彼女によって開けられることはありません。

She ( doesn’t ) ( open ) the door. 彼女はそのドアを開けません。
She isn’t open the door. ×

先生:「ドアは彼女によって開けられない」ということは「彼女はドアを開けない」ということだ。そして isn’t open は絶対に作ってはいけない形だね。「(普段)~しない」と習慣を表す否定文を作る時は疑問文と同じように do を登場させるのがルールだ。否定を表す not と一緒に don’t (doesn’t) を入れてあげよう。今回は3単元のs(es)も付け忘れないようにね。

先生:これでプリントの例文19番まで全てを扱ったよ。ということで今日の授業はおしまいです。宿題は例文1番から19番までの日本文を英文に直せるよう覚えてくること。では気を付け、礼。ありがとうございました!

以下ここまでの内容の暗記プリントです。英作出来るよう練習しましょう。その後はみなさんが使っている問題集で更にトレーニングを積んでいきましょう。お疲れ様でした。
受動態 解答 (100 ダウンロード) 受動態 問題 (122 ダウンロード)

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